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SETRE Canelé（セトレのカヌレ）出来ることから少しづつエシカル消費を

2023/06/23

SETRE Caneléの商品企画～開発までのお話を前回は書きましたが、今回は、SETREらしさを詰め込んだポイントについてのお話です。

SETREの商品づくりで大切にしている地域の宝物を世の中の多くの方に届けるという役割は、
大前提としながら、これからは、企業姿勢として地球環境や未来のことをも考えた商品づくりにしていきたいという想いも生まれ、今回のカヌレにはその想いも込めて作りました。
いきなり大きなことは出来ないですが、小さな一歩から、出来ることか少しづつ、今を取り巻く課題と私たちは向き合っていきたいと思っています。

木材活用で地球の課題に向き合う

SETRE Caneléのパッケージは、セトレマリーナびわ湖の開業時からお世話になっている滋賀県東近江市で「びわ湖の森を守る」をテーマに活動する地域材の活用などに取り組む一般社団法人kikitoにご協力いただきました。
※以前記事でも紹介→https://journey.hotelsetre.com/story/shiga/shiga-3/

SETREはホテル内でも多くの国産木材を使用しています。その背景にある問題に向き合ってきたためです。現在、日本で流通する約8割は海外木材に頼っているといわれています。
高度経済成長期に植えられた人工林も多く、森林所有者は行政からの補助金だけでは、健全に保全することが難しくなり、必要な間伐もされなくなっている様です。森林の木々が密集することで、地面の土に太陽が当たらず、生物の多様性も失われ、森林の荒廃により土砂災害なども頻繁に起こる様になっています。こういった地域課題を発信することも私たちホテルの役割だと認識し、10年前のセトレマリーナびわ湖の建築時には、建物や内装、家具に多くの地域産材を活用し、訪れるお客様にお伝えしてきました。

SETREの作る商品についてもそのような考えと共に課題に向き合っていくことを掲げました。
1つ目は、カヌレのパッケージに同梱するカヌレの美味しい召し上がり方や、味の特徴を書いた説明用紙には、国産木材の間伐材を使用した紙を採用しました。風合いもあり、温かみのあるペーパーでパッケージもマッチした説明用紙となりました。”ただ使う”ではなく、デザインされることで、関心を持っていただき、意義と共に伝わることを願っています。

2つ目は、8個入りで販売するギフト仕様のパッケージのフタに国産木材を使った突板を採用しました。木材の活用はもちろんですが、パッケージとして捨てられない（ゴミにならない）ことも鑑み、何か自宅で小物入れに活用されたり、カヌレを食べる際に、プレートとして活用してもらえたらと考えて制作中です。

小さな物ですが、流通をしていくことで意義を伝えられ、CO2固定量に寄与したり、環境への意識が高い人だけに手にとってもらうのではなく、関心・興味がなくても単におしゃれだからプレゼントしたい、欲しい！と言ってもらえるものになればと願います。

原材料にもSETREらしさを

【卵】カヌレに使う卵にはホテルでお世話になっている淡路島の北坂養鶏場の卵を使用しています。北坂養鶏場では、日本在来の鶏をひよこの時から育てておられます。新鮮な地下水を汲み上げ、遺伝子組み換えでないコーンや発酵飼料をエサに使用しているため、健康な鶏が瀬戸内海から吹きこむくきれいな鶏舎の中で育っています。日本で生まれて、日本で育った、日本の鶏は、日本に約６％しかいないそうで、その希少な卵を使用したカヌレは、日本人の舌との相性もバツグンです。

北坂養鶏場さんへの取材記事はこちら→https://journey.hotelsetre.com/story/maiko/maikoegg/

【抹茶】アソートセットの抹茶味に使っている抹茶は、かたぎ古香園の「朝宮茶」を使用しています。朝宮茶は1200年もの歴史を持つ日本五大銘茶（朝宮・狭山・宇治・静岡・大和）の一つに数えられ、歴代の天皇に献上されてきた伝統的なお茶です。滋賀県甲賀市信楽町の恵まれた気候と風土の中で完全無農薬でお茶づくりをされているかたぎ古香園の6代目当主片木さんは、より安全でよりおいしいお茶をつくるため、先人が築き伝えた自然な栽培に回帰し、何よりもご自身が本当に納得できるお茶を提供することを掲げて、丁寧にお茶づくりをされています。

抹茶の美味しさは当然のことながら、安全安心の味わいを提供したいと採用しました。

【コーヒー】コーヒー味には、SETREオリジナルコーヒーを使用しました。このSETREオリジナルコーヒーは、日本の誇るコーヒートップブランドMI CAFETO（ミカフェート）セレクトのパナマのコトワ農園で育てられたコーヒーです。

ミカフェートは、世界中のコーヒー産地を訪れ、農地の管理や栽培方法から精選、輸送、焙煎、保管に至る全工程に品質管理基準を設け、世界に誇る最高基準のコーヒーを提供しています。また、コーヒーは世界最大規模の産業と言われ、コーヒー産業が変われば、世界の社会や環境問題の解決に繋がると信じ、生産国と消費国の架け橋となり、コーヒーを通じた持続可能な社会づくりに取り組んでおられる企業です。

世界最高品質のコーヒーでありながら、社会意義のある取り組みもされている企業姿勢に共感をし、私たちSETREもコーヒー産地のパナマ・コトワ農園で働く人々の子供たちが通う学校への支援を続けています。カヌレをきっかけに、社会課題に向き合い取り組んでいる背景などが少しづつでも伝わればと思っています。

この様に、トレイサビリティな商品を作っていくことだけでなく、日本の産地としての誇りや、歴史や文化、社会意義のあるモノづくりをこれからも心がけていきたいと思います。