奈良の歴史、自然、文化、食、芸術を堪能するホテルとして、「奈良を紐解き、奈良を創るホテル~これまでの歴史がこれからの100年に」をコンセプトに2018年12月5日にオープンしたセトレならまち。

今回は奈良の素材や職人技を体感できる「aeru room」についてご紹介いたします。

セトレグループとかねてより付き合いのある「和える」さんにプロデュースいただいたセトレならまちの「aeru room」、コンセプトは「“お庭に泊まる”大和の心を感じるお部屋」。
人の暮らしと自然が調和した空間で、穏やかな大和の心を感じながら“お庭に泊まる”体験をお楽しみいただきたいという想いの詰まったお部屋となっています。

“お庭に泊まる”を体現する土壁


部屋に入るとまず目に留まるのがこちらの特徴的な壁。手前に見えるライトと併せて奈良の山々と月がイメージされています。

室内にお庭をつくり、窓の外に広がる山並みが室内の過ごしに溶け込んでいくように作られたこちらの壁。
左官職人の磯部誠さんが、砂や珪藻土、木粉などを混ぜ合わせ丁寧に描いた山々。その手前には奈良の十津川石が、壁に描かれた山並みが室内に飛び出してくるようなお庭をイメージして積み上げられています。

室内であるため、石の一部を砕いて形を整えるという微調整がほとんどできない中で行われた繊細な石積み。ぜひ実際にご覧くださいませ。

奈良を感じる天井

「aeru room」の天井に取り入れられたのは吉野杉の杉皮。長い年月の間樹木を守ってきた耐久性の高い皮の部分は、古くから屋根材として使われてきました。
こちらのお部屋では、目が覚めた瞬間にも「奈良に来ているんだった!」と感じていただきたい、という想いで天井に杉皮を使用しています。

吉野杉を倒し、杉皮を丁寧に剥がし、山で積み重ね発酵させ温度を上げて防虫処理をし、その後取り付けられたこちらの天井材。
先人たちが自然を暮らしに取り入れてきた工夫を感じながら、ゆったりとおくつろぎいただければと思います。

「大和の心」に触れるくつろぎの時間

各部屋にちょこんと置かれている吉野杉のカップボード。
奈良・川上村に窯を構えるいにま工房の鈴木ご夫妻に、セトレ滞在中に得たインスピレーションから制作していただいたオリジナルマグカップが入っています。
奈良・月ヶ瀬の豊かな土壌で約70年茶園を営むたつみ茶園さんのお茶を淹れて、「大和の心」を感じるお時間をお過ごしくださいませ。

目の前に猿沢池の絶景を望む、奈良の魅力で溢れた「aeru room」。
次の奈良旅行のお宿に、いかがでしょうか。