スローな奈良を感じる早朝散歩

観光客や通勤通学の方々もまばらな奈良の朝は、のんびり、ゆったり、スローな時間が流れています。
“爽やかな朝の陽ざしを気持ちよく浴びながら、奈良ならではの体験を。”
そんな想いで、セトレならまちでは7:00~8:00の1時間、なら・観光ボランティアガイドの会「朱雀」のガイドさんにホテル周辺をご案内いただく「早朝散歩」をお客様にご提供しています。

コロナ禍以前からスタートしていたこちらの早朝散歩。
“奈良の朝の素晴らしさをもっとお客様に伝えていきたい”という同じ思いを持っていたセトレならまちと「朱雀」さんが出会い、朝活としてホテルの過ごしの中に取り入れることとなりました。
「朱雀」さんは26年前、ボランティアガイドがまだ日本には少なかった頃、奈良へのリピーターを増やしたいと発足した奈良市内専門のボランティアガイドの会です。
「朝の奈良をお客様にも歩いてもらいたい!」「ぜひボランティアを引き受けたい!」そんな思いを持ってくださるガイドさんが多く、現在は複数の方々が日替わりでガイドを担当してくださっています。
ちなみに、奈良市内で早朝散歩を実施しているのは、現在ではここだけなんだとか。
他では味わうことのできない貴重な体験に喜んでくださるお客様も多く、「前の早朝散歩が良かったから今回は子どもも連れて来ました。」など嬉しいお声も頂いています。

ガイドさんが大切にしていること

「朱雀」のガイドさんたちが何よりも大事にしているのは、“早起きして参加してくださることへの感謝”や“奈良を楽しんでもらいたい”という気持ち。
お客様をご案内する立場でありながら、ガイドさん自身も毎回“今日の朝をお客様と一緒に過ごせて良かった”と、清々しい気持ちになるそうです。
そんなお客様を大切にされている「朱雀」さんの原則は、マイクを使用しないこと。
必ずお客様との対話を楽しめるよう、修学旅行生など大人数のお客様が来られる際は数名のガイドさんが同行し、複数の少人数グループに分かれてご案内をするのだそう。
対話やお客様の反応から興味のある分野を見極め、それぞれのお客様に合わせた内容でガイドを進めます。

個性豊かなご案内

実際に参加してみると、朝の澄んだ空気に映える奈良の自然がなんと美しいこと…!
1時間という限られた時間でありながら、まるでタイムスリップをしたかのように古代~現代までの奈良を感じながら周辺を巡ることができ、非常に密度の濃い朝を過ごすことができました。

ガイドさんが各々オリジナルで作成した資料を見せてくださったり、くすっと笑える小話を挟んでくださったりと、お話しにも飽きることはなく。
コースや最低限のマニュアルは決まっているそうですが、朝散歩のほとんどは各ガイドさんが自身の得意分野を活かしながら、どうすればよりお客様に喜んでいただけるかと試行錯誤されてきた内容となっています。
ガイドさんが変わればまた違う視点から朝の奈良を案内してもらえるため、何度でも新鮮な気持ちでご参加いただけます。

穏やかな朝の鹿

奈良公園と言えば鹿で有名ですが、早朝散歩で出会う朝の鹿たちはとても穏やかで、静かに私たちを見守ってくれているようでした。
ガイドさんによると、やはり朝の鹿は日中とは少し様子が異なり、新鮮な気持ちで人間を見ているように感じるとのこと。
768年、春日大社の祭神タケミカヅチノミコトが白鹿に乗って天から山に降りて来られたことから、鹿は神の使いとして手厚く保護されるようになりました。
そんな言い伝えのある三笠山をバックに、古くから奈良の自然と共生してきた鹿たちがのんびりと草を食む様子を眺められるのも、早起きの得の1つなのではないでしょうか。

春は桜、夏は浮見堂の周りの百日紅、秋は紅葉、冬はうっすらと雪や靄のかかる幻想的な景色と、どのシーズンでも美しい自然とともに歴史を感じていただける早朝散歩。
セトレならまちにご宿泊の際は、朝食前の特別なアクティビティとして、ぜひお選びいただければと思います。
参加をご希望される方は、ご宿泊のチェックイン時にスタッフまでお声がけくださいませ。