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2020/12/16

播州・播磨は「日本酒のふるさと」。豊かな風土から生みだされる冬ならではの新酒が旨い!姫路の酒蔵を厳選してご紹介

寒さが厳しくなるシーズン。そんな時期、酒店や酒蔵では軒下に緑色の大きな玉が吊り下げれている光景を見たことはありませんか。これは「新酒を搾り始めましたよ」というお知らせ。

実は姫路を含む播磨エリアは日本酒の発祥の地と言われており、酒蔵がたくさんあるのはご存じですか。今回はそんな姫路で、自然の恵みを存分に受けた新酒を造り続ける酒蔵をご紹介。また、なぜ姫路一帯のエリアが「日本酒発祥の地」と呼ばれるのか、その理由もご紹介します。知るときっとあなたも姫路のフレッシュな新酒が飲みたくなるはず!

酒米の王様「山田錦」は播磨で誕生。日本酒誕生の地と言われる播磨。夢前町FARM HOUSE

酒どころとして全国的に有名なのが、兵庫県神戸市にある灘エリア。しかし同じ兵庫県内に、他にも歴史ある酒どころがあるのはご存じでしたか?

実は姫路周辺のエリアは、古くから「日本酒発祥の地」とも言われており、酒蔵も多くあるエリア。意外にも日本酒造りが盛んな地域なのです。

では、どうして「日本酒発祥の地」と謳われているのか、その理由は大きく2つ。まずは、遡ること1300年。「播磨国風土記」の中に、「お供えしたご飯にカビが生えた。そのご飯でお酒をつくって、神様にお供えした」という記述があります。この場所は、現在の兵庫県宍粟市の庭田神社と言われており、これが日本酒醸造に関する最古の記録とされていることから、播磨地方は「日本酒発祥の地」と言われる所以の一つとなっています。

そして2つ目の理由として、良質な原料の発祥の地であることが挙げられます。日本酒造りに欠かせない米。最高級品種の酒米として有名なのが「山田錦」と呼ばれる品種ですが、きっと耳にしたことがある人も多いはず。そんな山田錦が誕生したのがこの北播磨。

さらに現在でも、この山田錦の全国の生産量の8割を占めているのがこの播磨地方となり、良質な原料の産地、つまり「ふるさと」であることからも「日本酒発祥の地」として呼ばれているわけです。

ちなみに、この播磨地方で育つ山田錦。その量はさることながら、質も大変優れています。大粒で、タンパク質が少ないため質のよい日本酒造りには欠かせないのです。水、麹、米というシンプルな素材から造られるからこそ、素材の良し悪しが日本酒の質にダイレクトに影響します。ですので、まずはその旨味の源となる米が優れているというのは、旨い日本酒造りには必須と言える訳です。

明治17年創業。手作り純米酒を極めぬく「下村酒造店」

では、そんな姫路周辺でこだわりの新酒を造っている酒蔵が気になるところ。まずご紹介したいのが、明治17年創業の下村酒造店。姫路市の中心部から北西に向かった山間部にあるのがこちらです。

宍粟市にもほど近く下村酒造のある安富町の9割は森林という、とにかく自然には恵まれた環境。また清冽な水と酒造りに欠かせない米「山田錦」に恵まれ、中国山脈から吹き下ろす冷たい空気がより旨い酒を生みだす、まさに酒造りにとって最適な環境が整っている場所と言えるでしょう。

そんな下村酒造店に創業より伝わっているのが「手造りに秀でる技はなし」という家訓。その家訓に基づいて、代々酒造りが行われています。そしてそこで造っているのが「純米酒」のみ。米と水と麹のみとシンプルでありながら奥深い純米酒。醸造用アルコール等の添加物の使用は一切ありません。ただひたすら旨い日本酒を造ることを極めぬいていると言えるでしょう。

看板商品の「奥播磨」飲み比べるのも大人のツウの愉しみ

そんな下村酒造の看板商品はというと「奥播磨」。ただ一口に同じ銘柄の奥播磨であっても、特徴や味わいは大きく変わるよう。蔵人達の技術と経験と知恵から生みだされた、仕込みや貯蔵の少しの違い。その違いがバラエティ豊かな味わいを生みだしているというわけです。

そんな下村酒造では様々な種類の「奥播磨」が販売されていますが、どれを飲もうか悩むところ。そんな人にまずおすすめなのが、「奥播磨 純米スタンダード」。奥播磨ブランドのスタンダード商品で、ブランド当初からの看板商品です。冷でも熱燗でもいけるので、季節を問わず楽しむことができますよ。また、300ml、180mlカップもあるので気軽にお試しできるのもいいところです。

そしてこの寒い時期、ぜひ飲んでみたいのが新酒。店頭には、数量限定の新酒も並んでいますよ。新酒らしいフレッシュな味わいを求めるなら「奥播磨 純米 おりがらみ 生」がおすすめ。少し澱を感じられる風味豊かな新酒で、爽やかさと甘味を感じられる1本。こちらは数量限定となっており、この時期ならではの商品です。ぜひお早めにGETしてくださいね。

まだまだ店頭には、たくさんの純米酒が並んでいます。年末年始の寒い時期に皆で集まる際に手土産としてもおすすめです。また、気になるお酒があれば何種類か購入し、飲み比べるのも乙な愉しみ方。ぜひ今年の冬は奥播磨の恵みを味わってみては。

住所 兵庫県姫路市安富町安志957
電話番号 0790-66-2004
営業時間 月~土曜日:10:00~18:00 日 曜 日:10:00~17:00
定休日 年中無休
アクセス
【車】中国自動車道 山崎インターを姫路方面に約10分 夢前スマートICから車で約20分
【電車】JR山陽本線姫路駅より神姫バス山崎方面行き乗車約1時間 「安志」下車 徒歩約5分
ホームページ 下村酒造店公式HP

江戸・寛文6年創業「ヤヱガキ酒造」季節・数量限定の新酒はぜひ早めにGETして!

続いてご紹介したいのが、ヤヱガキ酒造。その歴史は古く、何と創業は江戸時代、1666年創業の歴史ある酒蔵です。つまり350年以上に渡って受け継がれてきた伝統と知恵と技術がぎゅっと詰め込まれているということ。

そんなヤヱガキ酒造の酒蔵は、姫路市から車で30分程走った場所にあります。現在は酒蔵見学は行っていないため、その製造過程を身近で見ることができないのは残念。しかし、直営店が、JR姫路駅直結の「ピオレ姫路」にあります。ですので、しっかりと姫路を楽しんだあとそのお土産としてゆっくり選ぶことができますよ。ヤヱガキ酒造のお酒は通信販売で購入することも可能ですが、実はこの直営店でしか買えないお酒も多々あるのです。そんな限定品はぜひGETして帰りたいところですね。

そして気になる看板商品は、米本来の旨味と、爽やかな酸味、穏やかな香りが持ち味の「八重垣」、フルーティーですっきりとした飲み心地でどんな料理にもマッチする「純米大吟醸 青乃無」が人気のある定番商品です。

そしてこの時期ぜひ入手したいのが、新酒。まず手に取りたいのが「新酒限定にごり酒」です。その名の通り、冬季限定そして数量限定の生酒。にごり酒ならではの芳醇で豊かな香りと味わいをフレッシュさを兼ね備えた1本。常温か冷やして飲むのに最適です。寒い時期、鍋と一緒に冷やした新酒をキュッと味わう。まさに冬ならではの愉しみですね。

全国でも数少ない!一升盛りの「蓋麹法(ふたこうじほう)」と最先端技術を活かした手作りの日本酒。ぜひ一度手に取って

原料は、酒造りには欠かせない米「山田錦」。酒の命とも言える水は、天然記念物である鹿が坪を源流とする林田川の清らかな伏流水が用いられています。まさに播州の自然の恵みが、ぎゅっと詰まったお酒ということ。

そして、このヤヱガキ酒造の最大の特徴とも言えるのが製法。酒造りに欠かせない麹の存在。そんな麹造り、ヤヱガキ酒造においては現在では全国的にも希少とも言える、一升盛りの「蓋麹法」が採用されています。

蓋麹法とは麹の製造方法の一つで、麹を木枠に入れ小分けにして麹菌を育てる伝統的な製法。そのため、ムラなく質の良い麹をつくることができるのが特徴です。もちろん小分けにする分、人の手が掛かります。ですので現在では、最高級品種の酒造りの際にしか用いられないことも多い製法というわけです。しかし、このヤヱガキ酒造ではこの製法が全てのお酒に用いられています。手間を惜しまない極上の一杯を求めるならぜひ、一度お試しを。

ピオレ姫路内直営店
住所 兵庫県姫路市駅前町188番1
電話番号 079-226-2906
営業時間 8:30~20:00
定休日 ピオレ姫路に準ずる
アクセス JR姫路駅すぐ
ホームページ ヤヱガキ酒造公式HP

セトレ ハイランドヴィラ姫路
SETRE Highlandvilla HIMEJI
住所:兵庫県姫路市 広嶺山224-26
TEL:079-284-3010
営業時間:
【 ホ テ ル 】火・水曜日定休(祝日・夏季・年末年始除く)
【ブライダル】平日12:00~19:00/日祝10:00~20:00/火・水曜日定休
http://www.hotelsetre.com/himeji
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